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  • 11月の予定

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  • 11月29日(金) お休み

  • 12月1日(日) お休み

  • 7年ぶりのアラバマ遠征 思い出と別れ

    日々雑感

    本部道場

    アラバマに来て2日目の土曜日も、午前と午後の講習会。

     

    ランチは、道場の裏にあるバーに、アトランタ、サンフランシスコの両師範と。

    オークヒル

     

    講習会が終了すると、数名の黒帯が顔を出してくれた(左がロバート、右がトニー)。

    ロバートと高橋師範とトニー

    左のセンパイ・ロバートは、私が内弟子時代に当時高校生で内弟子と一緒に稽古をしていた。

    当時彼は茶帯だったが、昔はもっと痩せていて65キロ程だった。

    ランニングや腕立て伏せ等、何かと私と競うことが多かったが、根性あり競うのは大変だった。

    それこそ、苦楽を共にした旧友だ。

    二人で思い出話をしている最中、私の変わらぬつたない英語に気が付くと、彼は「私のせいだ」と言って謝ってきた。

    私が内弟子になった当初、彼は私の英語指導係だったのだ。

    当時、私が23で、彼が17歳かな、そんな若者二人が真面目に勉強などするわけがない。

     

     

    さて、日曜日を迎えた。

    午前は、一緒に寝泊まりしているサンフランシスコの支部長、斉藤師範と共に、最高師範宅の庭掃除をさせてもらった。

    私が内弟子の時に使用していたHONDAの芝刈り機が、まだ現役だった。

    空は綺麗に晴れていて、日差しはとても強かった。

    だが、緑に囲まれているせいか、日陰は涼しく、たまに優しく吹く風はヒンヤリしていて気持ちよかった。

    そこへ、ジェット機の轟音が聞こえる。

    藍色の空に、底がグレーやブルーの機体が流れていく。

    内弟子時代には、そんな機体を目で追いながら、「何処か行きたいな」と叶わぬ希望を抱いていたのを思い出した。

     

    午後は、日本の支部長達と稽古した。

     

    その晩、デルタ航空から帰国のフライトについて「ON TIME」と通知が来た。

    そう、行きがあんな状態だったので、デルタからの通知には一瞬ヒヤリとさせられるが、ここは一安心。

    今夜も早めに寝ることにした。

     

     

    月曜日、早いもんで7年ぶりのアラバマ遠征も最終日を迎えた。

    午後は、日本の支部長達と汗を流した。

    その後は、キッズクラスと大人のクラスに参加するものだとばかり思っていたのだが、取りやめとなった。

    どうやら、日本の支部長達のフライトが早朝だったために、急遽早い時間での送別会となったのだ。

    ここにも、数名の黒帯達が駆け付けてくれた。

    話をする中で、やはり私が来られなかった7年の間で、いくつか知らない変化があった。

     

    急遽、道場をあとにする事となり、キッズクラスの最中にも関わらず、シハンダイ・カールと別れの言葉を交わした。

    カールとキッズ

    カールは、私が内弟子を卒業した後、日本とアラバマを暫く行き来していた頃に普通の生徒として本部道場にやってきた。

    最高師範から「面白い奴がいる」と、内弟子がいなくなった本部道場には、将来期待できる明るいニュースとして、彼の事は聞かされていた。

    初めて彼を見たのは彼が6級(黄帯)の時で、ヒョロヒョロしていて頼りない印象だった。

    普通に考えたらこんな人間は稀だ。

    凄いと思うし、変な外人だと思う。

    と、彼に言うと「ココハアメリカ、アナタガヘンナガイジン!」と日本語で返されるのが、我々定番の掛け合いとなっている。

    15年ほど前には東京にもやってきて、私の道場に寝泊りしながら一緒に稽古した。

    兎に角、本当にいい奴だ。

    「互いに頑張ろう!」の様な言葉を交わしながら変な外人同士でハグをした。

     

     

    さて、早めに最高師範宅に戻った我々は、シャワーを浴びて、3人でゆっくりビール片手にテレビを観ていた。

    動物もの、西部劇映画やニュースやらチャンネル巡りをした後、落ち着いたのは「シャークタンク」という番組。

    4人程の億万長者を目の前に、自身の願いをプレゼンして認められたら融資を受けることが出来る、そんな番組で、よくココでは観ていた。

    面白いけど、とにかく眠かった。

    運悪く、最高師範の対面のソファーに座ってしまった。

    最高師範からは、足を伸ばしてリラックスを勧められるのだが、最高師範に対する敬意云々ではなくて、これ以上リラックスしたら寝てしまう事へのリスクを気にしていた。

    旅の疲れにほろ酔い気分、そこにきて、まるで絵画の裸婦像(そこまでではないが)のような姿勢で座っていたら、もう睡魔達の思うつぼ。

    それで、この「シャークタンク」、億万長者達が融資を諦める時に使うある種の決めゼリフがあるのだが、それが「アイムアウト」という一言。

    まさに、今の私がもうすぐアイムアウト寸前だった。

    ヤバいなー。

    そう思った時だった。

    「お前たち、アイスでも食べるか?」と最高師範から天使の一声。

    私は、ここぞとばかりに立ち上がり冷蔵庫へ向かった。

    恐らくだけど、最高師範は私のそんな状況に気が付いていたのだと思う。

    さて、このアイス、よくある棒のついたキャンディータイプだが、最近の最高師範お気に入りらしくて、実は今夜で3日続けてのご褒美だった。

    昨日一昨日はマンゴー味だったので、今日はピーチにしてみた。

    一口かじると、すっかり眠気は吹き飛んだ、だが、スマホが気になっていた。

    私が冷蔵庫に向かう途中、ポケットの中でマナーモードにしていた私のスマホがブルブル振動していたのだ。

     

    何の通知だろう?

    ピンチが好転してのこの流れ。

    嫌な予感がした。

     

    つづく

     


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