今年最後の審査《中、上級編》
審査は昇給や昇段を目指す機会。
それに、大きな自信を掴む機会と同時に現状を把握出来るチャンスということ。
何が出来て何が出来ていないか。
合否はさておき、審査を受けた者が理解出来る特権なのだ。
直接的な課題は技や型、組手のスキル。
間接的な課題は、稽古の仕方や自信の掴み方、リードの仕方等の理解が昇級と共に増すこと。
ハッキリ言って、空手の為だけの空手なんて考えている生徒はいないだろう。
皆、空手の稽古で掴んだ経験を普段の生活や未来の成長の為に稽古しているわけで、そうすると稽古の仕方等を理解してその変化が成長となり自信となり、それが私生活に役に立つと言うことになる。
その点、中級者は色んな「やり方」は理解しているが、なかなか上手く行かないことを知り、それが動揺を誘うことが多い。
それを乗り越えた経験と自信を引っ提げて上級になると、さあ、いよいよ自分の空手、組手を構築していく段階。
それが理想だが、そうは問屋が卸さない。
今度は今まで習った数ある技や型、組手の仕方を整理しなければならない。
それが結構大変な作業となる。
とは言え、何度も繰り返していく内にそれは自然と見えてくる。
そこまでが大変なのだ。
過去に習った技や型や考え方と向き合うのは難しい。
「出来ている」「知っている」という不確かな勘違いが起きやすい。
ここを向き合って身につけると、もう体は忘れない。
正確には、また知らぬ間に悪い癖や勝手な解釈に陥るが、何かのキッカケさえあれば気が付く事と修正する事は容易に出来る程になる。
さて、今回も、中級者、上級者共にやはり初級者とは大きな違いを見せてくれた。
初級者へのリードもとても上手くなった。
リードの意味と仕方を理解している。
また、中級者と上級者間でもそれなりに成長、技量、自信の違いを見ることが出来た。
経験量が成長度合いと比例しているのだ。
上級者の多くは小学高学年や中学生。
塾や部活が忙しい中、本当に良く頑張り立派に成長を遂げている。
なかなか稽古をコンスタントに来られない時も多い。
ただ、それは週単位での考えであって、年単位で考えれば十分コンスタントは狙えるはず。
上級者は稽古に来た時のパフォーマンスはそれぞれ皆高い。
なので、当然成長も黒帯も射程圏内ということ。
今回1人茶帯のリーダー。
彼は今年、春の講習会から合宿、組手の講習、護身の講習×発表会、それに普段の稽古と全てのイベントにおいて小学生のリーダーとして大活躍してくれた。
ハイライトは何といっても全日本大会。
見事に型、組手共に優勝した。
昔からチカラを出すのは得意だったが雑だった。
そういえば、小さい時はとても頑固だった。
だが、今となっては柔軟な応答や考え方を持つようになった。
自信からくるゆとりじゃないかな。
物腰も柔らかく道路を渡るのは絶対に横断歩道という生真面目さもある頼れるスーパーキッズ。
そんな、強くて優しい、まさに「新しい道場のリーダー」なのだ。
さて、そんなこんなで今年最後のイベントが終了した。
今年2023年は、コロナ過が明けてから初めて満足の行くイベントが行えた年となった。
溢れんばかりの思い出に包まれるこの感覚に浸ることが出来るのはとても幸せなこと。
溢れんばかりに感謝出来るのもまたラッキーなことだと思う。
これが、イベント事の偉大さだろう。
後に、今年の総括ブログを書く予定だけど、恐らくはイベントが中心の内容になると思うが、果たして上手くまとめることが出来るかとても不安だ。
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