それいけインファイト!!
中級者は今「振り打ち」と「下突き」と2つの技を追いかけている。
2つとも相手と接近戦(インファイト)で使う技。
上手い組手の基本は先手必勝。
自分から前に出る体力と技術、それに意欲が必要になってくる。
互いがその事を理解すると、互いに前に出てくるわけだから自ずと相手との距離は近くなる。
このインファイトをこなせるようになると組手のレベルはグッと上がる。
組手を始めて先ず最初にぶつかる大きな壁といっても良い。
単純に相手が近くにいるのだからそれは怖いさ。
どんなにいい加減な技でも当たる距離だしね。
まあ、だからちょっとやそっとの技を貰っても平気な体力作りをすれば良いけれど、普通の小学生がガシガシ筋トレするのは現実的ではない。
勿論、希望者がいればヒントは与えてあげるけど。
さておき、同じようなレベルの相手には向き合えるようになって欲しい。
だから技術が必要なのだ。
技術が伴って、もしくは技術を追いかけて初めて気持ちが前向きになる。
インファイトの突きを勉強すると、突きは足腰とワキが大事と良くわかる。
勿論、最初に習う普通の距離の正拳(真っすぐの突きが腕を伸ばして当たる距離)でも突きは足腰とワキが大事と知識の上では理解しているだろう。
ただ、これが体で覚えるのはなかなか難しいって事も稽古しているウチにわかると思う。
インファイトとなれば、ワキが締まらなければ体は開きやられてしまう。
それで、慌てて突いたところ腕だけの突きが強いはずもなく、やられているし自分の技は思ったように出来なくて慌ててしまうのだ。
インファイトの突きをこなせるようになって初めて普通の距離の突きでも体全身を使った正しい突きが出せるようになる。
昨年の全日本大会を見ても、私が見た中では全身を使った突きを出す選手はいなかった。
それだけ難しい。
それにとても地味だしね。
そりゃ皆、後ろ蹴りや後ろ回し蹴り、飛び後ろ回しなんかの派手な技はやりたがる。
要は「必殺技」と呼べるたぐい。
いやいや、そんな特別視している技などまず使い物にならないどころか、それに頼る挙句上手く使いこなせなくて焦りを誘い、スタミナだけを浪費する悪循環に陥るのが目に見えている。
勿論、色んな技を使った方が良いし知っていて損はない。
ただ、そこはちゃんと戦い方を勉強する順番があるってこと。
とは言え、夢を持つことは素敵な事だし、なにも空手は組手の為だけのものではない。
私はそれなりに派手な技も教えるけれど現実も伝えつつあくまでも普通の課題としてというこだ。
何はともあれ、目の前に訪れた課題や壁との向き合い方となれば、それは勉強や私生活にも繋がってくるんじゃないかな。
それがどのくらいの影響力があるかはわからないけれど、確実にヒントにはなると思う。
ガンバレ!!!
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