2024 TNカップ ~技術編~
組手を再開した昨年の目標は全員「組手に慣れる」という事だった。
今回の大会の目標は、初級もしくは初出場の生徒は昨年同様に「組手に慣れる」。
中上級者の目標は「組み立てる組手」。
基本的な攻撃の仕方(戦法)を身につける、ということ。
結果的に知識は身に付いたようだが、思うように技が出なかった生徒が殆どだった。
原因は、インファイト(近い距離)での突き(パンチ)が弱いのが一つ挙げられる。
今回の試合では、皆が揃って前に出られるようになっていた。
最初は後ろに下がる生徒も多かったが、前に出られるようになったのは立派。
気持ち云々に関わらず、身体は「勝とう」と戦える構えが出来たのは素晴らしいことだ。
だから本番でも、逃げる、諦める生徒はいなかった。
皆が課題と向き合い試合を通して自信を掴むことが出来た要因がここにある。
さておき、互いが前に出るから当然相手との距離は近くなる。
近くなると、どうしても焦って手突きになってしまう。
焦ると余計にスタミナロスとなり腰は浮き更に「手突き度」は増す悪循環に陥る。
試合を見ていて、確かに技の組み立ては出来ていた。
ただ、団子状態での接近戦で、自分の間合いが崩された状態で狙う技は影を潜めた。
でも、今回の目標はあくまでも「組み立て」で、それは達成出来たといえる。
それに、近い間合等の状況に応じた技の出し方、いなし方などの稽古は今後の課題。
見ている人は歯痒さがあると思うけど、やっぱり強くなるには戦い方の段階を踏まなければならない。
例えば「技有り」を狙える技ばかりを稽古しても、それでは当たらない。
狙う事ばかり考えていては、狙うものが狙えないのだから焦りも大きくなり自滅する。
楽に勝とうと思ってもそうは問屋が卸さない。
先ずは試合時間内で攻め続ける体力を持ち、時間の使い方を身につける。
それにはベースとなるコンビネーションを身につけること。
そこから散らす(狙う)技を明確に持つ。
ベースから散らす感覚を身につける。
まさに組手、技を組み立てる。
と、今回はここまでが課題。
ある程度自分の距離で戦えないと、上手く技が出せない事を学んだと思う。
さあ、これから、その為の強い突き。
上級者は普段の課題でもある「崩し」にも突入出来ると思う。
技は皆それなりに上手くなり、技事態の差はほとんどなくなる。
問題はそれをどう使いこなすか。
物理的に相手の体制を崩すのもそうだし、間合いや角度、タイミングを崩す(自分のものにする)ということ。
まあ、それもこれもインファイトでの突きがあってこそなせるもの。
それと、前蹴りと後ろ蹴りはベースに入れるくらいに精度をあげたい。
突きの拳頭(当てる箇所)と共に、前蹴りの中足(チュウソク)は今すぐにでも稽古始めるべき。
この手の課題は、各自が意識してじっくりコトコト練習すれば身に付けることが出来る。
悔しさと自信が混在しているある意味「最強の流れ」がいま来ているのだ。
この流れに乗らない手はない。
一先ず、夏合宿までに拳頭に当てる事、それに身体全身を使った逆突き(左足前の構えなら右手)が出来るようにしたい。
夏合宿では、武器も当然稽古するが、組手スキルの課題は強い突きからの回転技。
狙う技のいくつかの状況を想定した稽古をしようと考えている。
さて、次の大会は10月に開催予定の全日本。
昨年との違い(成長)は明確に期待出来る。
一段一段確実に階段を上がっているからだ。
私もとてもワクワクしている。
面白い事になると思う。
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