武具のすすめ
トンファ―、ヌンチャクそれと棒。
ウチの道場では上級(4級以上)より武具を稽古する。
サイも状況に応じて扱う。
武具って単純にどこかアトラクション的な感覚もあって、興味をそそられる利点がある。
後は、扱いやすいように軽く作られていたりもするが、それでも武具は武具。
実際に持って振って叩いて突いて、それから受けてみると武具特有の緊張感を勉強出来るのも良いところ。
ただし、ウチのような狭い「東京サイズ」の道場では、なかなか全力で振り回すわけにはいかないし、生徒の出席人数やメンバーによって扱いを断念せざるを得ない時もある。
なので、型などもある一定の期間に集中して稽古する事は出来ない。
だから覚えにくい。
とはいえ、そこは上級者。
「経験を活かす経験」をそんな武具特有の状況だからこそ学べることが出来るのだ。
例えば月一のペースで武具の型をやったとする。
3ヶ月経てば3回、半年経てば6回の稽古をこなすことになるのだ。
しかもコンスタントにね。
半年とはいわず、3回もこなせば生徒それぞれ大抵同じ個所で間違えたり忘れたりする。
そこに気付く事が出来れば、それはヒントを手にしたのと同じこと。
その個所だけ引き抜いて何度も何度も繰り返して稽古すれば必ずクリア出来る。
ただ、面白いのは逆にその稽古を怠ると、失敗した瞬間、もしくはその直前に「同じ個所で間違えること」に気が付く。
同時に動揺が襲い掛かってくる。
挙句、今度は同じ個所で間違える事を癖にしてしまう悪循環におちいるのだ。
武具=苦手意識が芽生える生徒は少なくない。
まあ、仕事や家庭、勉強や遊び、他の習い事と結構忙しい中で練習するのは難しい。
ただ、出来ている生徒もいる中でそれは言い訳になってしまう。
そこは、創意工夫で向き合うコツを掴んで欲しいところ。
苦手な個所を忘れないだけでも自信の持ちようは大分違うと思うし、少し稽古すれば希望の光は見えてくる。
それで、向き合った自信を引っ提げて稽古に挑めば、恐らく良い結果に結びつけることは然程難しくは無いと思う。
勉強でも何でも同じような状況は他にも沢山あると思うので、武具で試すのは大ありだろう。
ほんのコツを掴むまでのちょっとしたことなのだから。
それともう一つ。
武具は手で握るから意識は手に集中しやすい。
でも、やっぱり重要なのはいつもと同じで構えとワキ。
そう再認識出来るのも武具ならでは、ということ。
たかが武具、されど武具。
武具の新たな可能性、活用方法を知ることが出来た今日この頃。
新発見に感謝。
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