2024 アラバマ遠征 ~稽古~
2日目、金曜の朝を迎えた。
日本を発つときから何だか鼻の調子が悪くて、こっちにきてもずっと鼻はグズグズ。
鼻はさておき、朝食は最高師範が用意してくれた。
ベーグルと目玉焼きにトマト、それにコーヒーまでついた贅沢感激ハッピーセット。
ホントありがたい話だ。
午前は庭掃除をしてランチもいただき、さあ、午後から稽古開始。
いつものサンフランシスコの斎藤首席師範、アトランタの高橋師範、本部のカール師範代をはじめ、近隣の支部長や先生、それに日本からも支部長や黒帯が参加し、そこにアラバマ本部の黒帯が加わった。
今回は、3日間共に基本の型を中心に細部の確認と、それを応用した組手の為の稽古の仕方などを行った。
やはり立ち方が第一。
そこから技に頼るのではなくてステップワークを使い、角度や間合いを考慮する。
前の足、前の手を使う、相手を崩すとか。
組手の基礎が「基本の型」には凝縮されていて、それを深く追いかけることが大事。
それと、今回、最高師範がしきりに我々に訴えかけていたのは「体を使って何度も何度も稽古しなければ身に付かない」ということ。
それらは全て稽古をやるうえで一番の基本でもあるし一番大切なことだと思う。
一番大事なことって一番シンプルで一番沢山言われてきていること。
だから聞きなれてしまう。
聞くだけで実践しないと、知識と自信の無さの差が大きいほどに動揺しやすいから。
いつも、毎回稽古で意識して体で試すことが癖になる。
すると、この手のアドバイスはまるでスポンジが水を吸収するようにスッと自分の体に入り込み、感謝となってその後の行動がより丁寧なものになる。
正に課題と向き合えている状態ということ。
私が内弟子になったのが1997年の夏。
2006年に練馬に道場を出してからも年に2回はずっと訪れていた。
昨年、久しぶりに再会を果たした仲間がいた。
今回も8年ぶりに再会出来た先輩や先生方がいた。
やはり彼等との再会は感慨深いものがある。
それは、ある程度長い期間を互いに一生懸命稽古したからに他ならない。
人それぞれ、良いこともあれば悪いこともある。
楽しい時もあればつまらない時も、嬉しい時や悲しい時。
イラつく時もあれば穏やか和やかに感じる時もある。
幸不幸だって成功も失敗もあるわけだ。
自然と同じー。
その都度一喜一憂も良いだろうし、流されるのだって自然といえば自然。
自然に受け止めて自然に振る舞うのって本当に難しい。
ただ、行動が不自然になるほど状況や感情に左右されるのは避けていたい。
時々、ところどころで客観的にふと我に返れるような機会があれば良いと思いう。
私の場合、それが体を動かし汗を掻くこと、人の前に立つこと、それが空手だと思っている。
今回のアラバマ遠征は、天候こそ良くはなかったけれど、お陰で終始26、7度と、とても過ごしやすくて私が経験したアラバマの夏で恐らく一番涼しかったと思う。
真っ青な青空も見たかったが、それはそれで「暑い」「暑い」と言っていたに違いない。
昨年同様に行きの飛行機はまた遅れに遅れた。
帰りはどうだ……。
昨年は、帰国前日の夕方に航空会社から何やら太文字でビックリマーク付きの感じ悪いメールが届いた。
読んだら本当にビックリで、私の帰国便が欠航になったのだ。
どうにかこうにか替えのチケットは取ることが出来たけれど、あのメールを受け取った時の何とも嫌~な焦燥感は出来る事ならもう味わいたくない。
でもね、こういう時って不安は的中するもんで、昨年と同じようなタイミングでメールは届いたのだった……。
と、この続きはまた今度。
さあ、明日からはウチの夏合宿。
身が引き締まる思いと、ドキドキワクワクが入り乱れている。
どんな物語が生まれるか、どんな物語を作ることが出来るか。
富士山の麓で挑もうと思う。
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