組手&型 特別講習会
潔い秋晴れのもと、道場では講習会が開催されました。
ただ、道場内に降り注ぐ日差しは強烈で、今年の厳しい夏を象徴するようなそんな2日間でした。
2日連続で講習会を行うのは初の試み。
目前に迫った大会用に「型」と「組手」に分けた次第です。
今回の講習目的は、選手の予行演習と、大会に出場出来ない生徒が経験を積むため。
2日間通して見えてきたのは、普段の稽古以外に練習している生徒とそうでない生徒の差です。
組手、型共に今回の講習会で課題が明白になるのは皆同じ。
ただ、それを素直に受け入れられたかどうかは、やはり自分の事がはっきりと理解出来ていないと難しく、それは今までの練習内容に掛かってくるのです。
練習するから課題が見えてくるわけで、課題の把握は自分を理解することに繋がります。
例えばですけど、ずっと「HB」のえんぴつを「HB」と理解して使っている人が「薄い」と把握したら「2B」とかに代えればよい話です。
ただ、自分が使っているえんぴつの濃さを理解していない人が「薄い」と指摘されたところ、先ずは自分の使っているえんぴつの濃さを確認しなければなりません。
それでも、経験上たまたま濃そうな「3B」や「4B」を用意して事なきを得ることは可能ですが、それは自分の課題に対して向き合ったのではなくて、極々一般的な解釈による対処法に過ぎません。
「【HB】を使っていたから【2B】に変えました。」と言える明確な変化は着実な自信に繋がると思うのです。
今回の講習会参加者はやはり選手が大半を占めていました。
でも、大会には不参加ながら参加した生徒も結構いたし、型か組手どちらか一方のみの選手も講習会は両方に挑戦した生徒も多くいました。
こういう機会を大切にする意識はとても素晴らしく、お陰で皆が良い経験を積むことが出来るのです。
感謝しています。
やっぱり、大会は選手だけのものではありません。
道場全体で挑むもの、というか利用するものだと思います。
どうしても、選手とそうでない生徒との間には緊張感や集中力に差があります。
それに、最近の稽古では選手が主体になっていますし。
ですが、それは致し方ないことで世の中ってそういうモノなんじゃないでしょうか。
良くも悪くも、自分が主役になったり脇役になることが突然起き得るのが普段の生活だと思うのです。
時にはリードしたり、時には手を差し伸べたりと、その場における正確な状況把握と行動が出来るでしょうか?
自分の事ばかり考えるのではなく、また、1人で出来た気になるのではなく……。
人同士が感謝、尊敬し合ったりすることはやっぱり大事だと思います。
人って災害などの苦境に立たされると、感謝や尊敬、人の温かみや人との繋がりの大切さを感じたりするものです。
常日頃の日常生活を「当たり前」と思い込んで、自分と周りを損在に扱ってしまうところってあると思います。
「仕方ない」そう思えてしまうほど、それでも生活出来てしまうのが実情です。
大会用の稽古は、普段の稽古よりも少しキツいです。
それに、黙っていても見たくも知りたくもない、いらない情報までもが常に流れ込んでくる時代です。
ホント、日光の三猿が思わず怖気づく「スマホ持たざる」ってボス猿が突如現れた感覚です!?
キツい事だからこそ、そこに疑問を持つのも簡単ですし言い訳を思いつくのも容易でしょう。
だから余計になかなか見えぬ成長への挑戦って難しいと思います。
私も時々考えます。
「生徒はなにも空手家を目指しているわけではない」と。
「何もそこまで….」なんて、迷走しそうになることもあります。
でも、そういう事じゃないと思うのです。
やっぱり、皆が本気で勝つために挑み、それぞれが本気で課題と向き合うからこそ巡り合える緊張感や恐怖、達成感や充実感を味わうことが出来るのだと。
生徒同士が本気で挑む、同じ目標に向かうからこそ、それぞれがそれぞれに感謝や尊敬を感じ、学ぶことが出来ると思います(これ「押忍」の意味!!)。
「人の気持ちがわかる」ところから始まって、皆で助け合い励まし合える心強さ。
皆で感謝や尊敬し合える環境は、皆がそれぞれの存在意義を感じる事が出来る。
皆が周囲に気を配り大切にし合える関係は、自分を大切にする事に繋がっていくと思うのです。
こういう、人と人とが接する中で人同士が自然に思いやりを大切に出来るような教育って必要だと思います。
生徒皆が「人の温かみの良さ」のようなものを何となくでも感じてくれているんじゃないか。
そんな事を感じることが出来た今回の講習会でした。
さあ、本番まであと1週間。
緊張を味方につける、パワーに変えるには最後、明確な課題をあがいてあがいてあがきまくって自信の鎧をまとって本番を迎えてください!
ありがとうございます。
みんなガンバレ!!!
☆生徒の皆さまへ
今年も年末恒例の発表会を行います。
12月15日(日) 9:30~11:30
場所は「小豆沢体育館」となります。
2024年のまとめに是非ご参加ください!
※詳細は来月にご案内いたします。
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