アラバマ遠征「Take A Chance」編 前半
今回の滞在では、もう1つ大きなイベントがありました。
映画「Take A Chance」の試写会です。
昨年ようやく完成したこの映画。
いよいよ劇場を貸し切っての試写会に漕ぎ着けたのです。
8日、日曜日は母の日でしたが、用意された300席は、ほぼ満席でした。
最高師範も、どこかソワソワ落ち着かない様子。
私もソワソワしていましたし、内弟子役で出ているので、どこか擽ったい感じもありました。
笑いあり、涙ありの1時間半は、アッと言う間に過ぎました。
終了と同時にスタンディングオベーションです。
感激しました。
そりゃ、場内ほぼ関係者ですから、そうなりやすかったのはあるにせよ、です。
何だか色んな感情が渦巻きました。
実際に内弟子だった頃の想い。
ここまで完成したっていう達成感。
自分が主人公のモデルだっていう光栄な気持ちー。
人は情熱を持てばココまで出来るんだ……。
映画ですから、脚色もありますよ、そりゃ。
そもそも入りたての内弟子が恋愛なんて、ありえません。
そこは、あくまでも”ベース”トゥルーストーリーですからね。
ランニングで先輩においていかれたり、掃除が出来なかったり、稽古についていけなかったりと
これらは全て事実です。
実際に、同じ日に2度、8マイル(約13キロ)を走らされた事も本当です。
サンマを頭からバリバリ食べるのはオテノモノ。
“8マイル”は日曜日の朝にタイムを競う、内弟子の代表的な行事です。
何より、安易な考えで内弟子になり、空手が嫌で、逃げて逃げて逃げまくっていた事実があります。
でも、いつしか自分と向き合うようになり、逃げなくなって、空手が好きになる。
稽古や、生活にも気が入るようになる。
色んな事に感謝するようになる。
この核となる気持ちの変化、成長は、まったく映画の通りです。
因みに、8マイル
最初は、1時間45分くらい掛かりました。
恐らく4年後だったと思います。
ベストは1時間3分台。
体力で42分も縮めることはあり得ません。
勿論、その向上もありますが、精神的に成長したところが大きいです。
それでも先輩はもっと速いわけですが、最初は勝負なんて、からきし意識出来ませんでした。
“最初から”惰性で、ただゴールするだけでした。
それが次第に「一泡吹かせてやる」と密かに思うようになっていったのです。
一度勝てましたよ。
つづく
TAGS: Take A Chance・アラバマ・内弟子・成長・経験 | 2016/05/20