稽古のながれ/システム編
帯はある意味空手の象徴ですよね!
黒帯に憧れて、黒帯を目指して皆稽古をしていると思います。
勿論、私もそのうちの一人でした。
「私はそこまでは・・・。」
と言う人もいますが、皆何かしら向上心はあるわけで、その延長上でそのうち黒帯は意識して来るものです。
でも、黒帯取った時って不思議とアレッ?て感じだったんですよね。
勿論嬉しいんですよ。
でも、それなりにでした。
ただ、やるべき事をやって取ったせいか、ワーッていう喜びじゃなくて、ジワッとした何て言うか、納得の喜びでした。
別に私が内弟子とか関係なく、このジワッとした感覚の秘密が実はワールド大山空手の昇級システムにあると思うのです。
そこを、ちょっと長くなりますが説明しようと思います。
先ず、帯ですが、色でランク分けをしているのは多くの道場(流派)で取り入れています。
しかし、帯ごとの明確な課題があるのが、ワールド大山空手の特徴です。
帯ごとで習う技が決まっているのです。
そして、ランクが上がるごとに技が増える仕組みです。
そのため、子供でも具体的に努力したコトと、成し遂げたコトがわかるので、まぎれのない自信がつくのです。
その自信はランクが上がるごとに波紋のように広がって行きます。
自信が大きくなると、それこそ自信過剰になったり傲慢になることが心配です。
しかし、そこは明確な努力をした分の結果なので雑に扱う事はしません。
努力と結果のバランスが良いのですね!
そうして結果を大切にする事で、責任感が芽生えて来ます。
上のランクの者は下の者の手本として立ち居振る舞えるのです。
これが上のランクの特権で、リーダーとして自分の意識を高める事に繋がります。
同時に下のランクの者もまた、上の者から刺激を受けて相乗効果で切磋琢磨出来るのです!
お互いに感謝し合えるのです。
良いタテ社会の見本だと思いませんか?
さて、話は逸れましたが、帯ごとに課題が増えるのはなにも技だけではありません!
前回、【稽古のながれ/基本、組手、型編】でお伝えしたように、基本の技を使った型をやりながら戦術を勉強して行きます。
つまりランクが上がるに従って、実戦の知識が増えて行くのです。
実戦の知識は護身に直結しているのでとても重要ですね!
空手はとてもシンプルです。
ともすると、複雑な世の中が人間らしさを我々の心から奪っている気がします!
でも、人間は機械のように冷たくありません。
皆どこかに人間らしさを持っているはずです。
ただ、ちょっと昼寝しているだけなのだと思います。
そんな眠っている人間らしさを起こしてくれるヒントが、空手の中には詰まっている気がします。
失敗しようが、ヘマしようが、気を使った分自分の為に帰ってくるのが空手です。
汗掻いた分、なるように成るのが空手です。
空手のイメージって未だに変に暗かったり、敷居が高かったりするようですがそんな時代じゃありません。
強くなりたい人も、美容や健康維持やストレス解消やシェイプアップと目的はなんでも良いです。
一歩行動を起こせば、長続きしやすいシステムともれなく護身がついて来ます。
空手は、より便利になって行く世の中に対抗すべく、何処までもシンプルに人間味溢れる、マサに現代にうってつけの習い事だと思います。