こんな押忍の使い方
押忍と言えば空手。
でも、どうしても堅苦しい印象か、もしくは茶化しで使うような、あまり良いイメージはないと思っていますがいかがでしょうか?
今回はそんな悩める押忍についてお話しします。
語源は諸説ありますが、我々としたらどうせ使うのならば良い言葉として使おうと思っています。
私の道場では簡単に「感謝、尊敬、我慢」の意味と伝えています。
子供のクラスなんかだと、単純に「構えを決めて100点、そのまま我慢出来ればずっと100点」。
「ずっと格好良いということで自信をつける」と、そんな感じです。
食事の「いただきます」に感謝や尊敬を意識出来れば、粗末に食事をすることは減る、だから健康なカラダを得られる。
稽古も同じで、それらを意識出来れば丁寧さに繋がると思うんですよね。
先日、こんなケースがありました。
今年で大学を卒業した生徒がいるのですが、道場に入るなり表情は落ち込み、正に心ここになしの抜け殻状態です。
家庭でトラブルがあったそうです。
そうかと思えば、今度は高校生が。
やはり道場入るなりうつむき、ボケーっと稽古しているじゃないか。
聞くと「学校で友達と揉めた」と言っていました。
中学生も小学生も、悩みやトラブルを抱えて道場に入ってくる子は結構います。
理想は誰かに話を聞いてもらうことや、相談に乗ってもらうことなのかも知れません。
でも、私も経験ありますが、相談や報告って結構難しい。
特にこの、世の中も大人も皆忙しない雰囲気ではなおさら子供達が入り込むにはハードルが高いでしょう。
少なくとも、悩む、迷う、失敗、間違い等々上手くいかない事への向き合い方のようなものを伝えてあげたい。
私も含め、皆それぞれ色々あります。
様々な感情と状況を持ちながら皆稽古に来るわけです。
それでも、やっぱり一生懸命稽古して自信をつける、これが稽古の醍醐味だと思います。
そこで「押忍」。
「オシてシノぶ」。
悪い事も良いことも、下を向きすぎず、浮かれすぎず、様々な感情を一度グッと閉じ込めて一先ずは一生懸命稽古する。
それこそ気合入れて稽古するってこと。
「そのこと」を一瞬でも忘れることが出来れば、思い出した時には大抵「大したことない」と感じるものです。
冷静で客観的な理解や判断に繋げられると思います。
もう一つ。
影響力って人それぞれが皆持っていて、とかく負の異変は敏感に人の「気」に入り込んでくるものです。
稽古での「感謝」を活かす事が出来れば、簡単に下を向くことは出来ないんじゃないですかね。
空手だけでなく、本来世の中こっちの方がイイ気がします。
さて、今回は押忍について書いてみましたが、いかがだったでしょうか。
結構イイ言葉だと思いますよ。
OSU!
TAGS: 大人・子供・教育・生徒 | 2023/04/26
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