3歳児を受け入れること
私の道場では、基本的に4歳から稽古が出来る。
だが、3歳半くらいでもし入会希望があれば、無料体験の内容次第で入会は出来る。
最近もそのくらいの子が入会した。
基準は、稽古の流れに着いて来られるか、という事。
私の場合は、空手の為の「空手の稽古」を目指しているわけではない。
あくまでもメインの課題は教育。
教育の為の空手の稽古であり、その先に、選手や指導者への道もある、ということ。
さて、その子だが、体験はそれなりに出来た。
でも、道着を着ての初回は、泣きじゃくって大変だった。
それを「邪魔」と判断するのは簡単だ。
排除すればよいのだから。
でも、所詮、みな自分の課題と向き合わなければいけないわけで、だったら向き合い方を学ぶ、経験すれば良いと思う。
何かの事が起きて、それに対しての解決方法や振る舞い等を皆で感じ、考え、学べたら良いと思う。
実は、2度目の稽古でも最初は立ちすくみ泣いていた。
稽古開始までの少しの時間、生徒はストレッチをやるのだが、同じクラスに来た5歳の子2人に体操を教えさせてみた。
間もなく2人共「師範、出来ません」となるわけだ。
でも「諦めずにやらせたいことを伝えてみてくれ!」と彼らにやらせてみた。
ほどなくすると、3歳の子は座りだし泣き止み、その子達の真似をして一緒に体操をやりだした。
2人の顔は輝いていた。
今回は、たまたま3歳の子がやってくれた。
だが、結果的に上手く行かないとしても、諦めずに一所懸命伝えようとした5歳2人は自信を掴めることになる。
これ「課題との向き合い方」ということだ。
彼等2人に、誰のお陰で一所懸命出来たか聞くと2人揃ってこの3歳の子の名前を挙げていた。
まだ、3歳の子は感謝はわからないかもしれない。
ただ、そのうちわかる時は必ず来るわけで、わかった時に「なるほど」と思えるように今経験させた方が私は良いと思っている。
とにかく、互いが互いを意識して向き合うからこそ、互いで感謝し合えるって素晴らしいと思う。
温もりは豊かな経験と思考が織りなすものだと思っている。
さて、年末ずっと言っていた護身だが、気付く事、それに正しい行動を取る事。
それが鍵になるわけだけど、それをいつ練習するか?
護身の対象は「何時でも何処でも」。
ならば、何時でも何処でも練習して、何時でも何処でも意識出来るようにすれば良い。
家から一歩外に出ればわかるけど、老若男女がそれぞれの条件や立場を背負い一緒に暮らしているのだ。
それを無視したり切り捨てるのは個人の勝手。
だけど、自分の自信と得を考えたら、私は意識して生活したほうが良いと考えている。
今回の5歳児の様に、下の子をリードしようとすれば背筋は伸びる。
それは、道場だけにはとどまらないはずだ。
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