2019夏合宿 最終日/まとめ
合宿から帰って一月が経ちました。
いつの間にか日は短くなり、気が付けば朝晩は大分涼しくて楽になりました。
騒がしかった蝉もほぼ姿を消し、代わりにトンボを多く見かけます。
夏が終わると、なんだか切ない気分にもなりますが、あの猛烈な暑さを思えば嬉しさの方が遥かにそれを上回る。
もう秋ですね。
さて、合宿のほうはいよいよ最終日に入りました。
5時に目覚ましは鳴りました。
同時に、早朝稽古はキャンセルと判断出来ました。
朝になっても暴風雨の唸るような音は、寝ぼけていてもよく聞こえるほどに強烈でした。
各部屋に稽古の中止を伝えに行くと、半数くらいの生徒は既に起きていました。
「中止」と聞き、喜ぶ生徒よりも残念がる生徒のほうが多かったのは少し嬉しかったです。
13年目にして初めての中止に、私自身残念な思いはありました。
でも、それよりもどこか誇らしい気分になりました。
長くやってれば中止もあるだろう。
そう思えたからです。
さあ、今年の合宿最後の稽古が始まりました。
先ずはヌンチャクから。
1つの型を皆出来るようになりました。
上級者はヌンチャクに加えて棒の型を披露します。
続いて「顔面パンチ」の稽古
皆、サマになってきました。
締めでもう一度ヌンチャク。
毎年そうですが、夏合宿が終わると、ここから年末までが猛スピードで進んでいく気がします。
それだけ合宿は私にとって大きな「出来事」となっています。
たった3日間の合宿ですが、そこには成功や失敗も、楽しくも厳しくもあり、優しい温もりや、くだらないイザコザや、溢れんばかりの情景が存在します。
その中で、緊張や自信、責任感、焦燥感、達成感、安心感、様々な表情を生徒達は見せてくれます。
中でも「自信」に関しては、合宿を通じて明確に見受けられることが出来ます。
過去と今とで具体的に比較出来る、成長が実感出来ることは何よりも大きな自信になると思います。
私の道場には大人以外に中高生の黒帯が多く在籍しています。
一般的に学生は、部活や学業に時間も頭もいっぱいになりやすい。
そこにきて、こと地味な空手へのモチベーションを維持するのは難しいと思います。
確かに、学生の黒帯達は通常の稽古量は減っています。
でも、こうして合宿を大切に思い、チャレンジする姿は本当に立派です。
今年の合宿は、その中で5人の学生黒帯が参加しました。
合宿中は常に落ち着きを放ち、皆をよくリードしてくれる。
言葉とかではなく存在自体が、黒帯を目指す生徒達の良い見本となったことでしょう。
当然ですが、黒帯達それぞれに歴史があり、皆と同じような経験と成長の道を辿ってきました。
それぞれに、合宿初参加の時があったのです。
この年のテーマはテイクダウン(倒す)でした。決して遊んでいるわけではありません!
10年後の今年
今年もリーダーの中のリーダーとして活躍してくれました。
あらゆる事を経験してきている彼の存在はデカい。
当時は、私を見上げていた2人でした、が・・・。
8年後の今年
今では、私が見上げるようになってしまいました。
身長が伸びるに連れて、経験という鎧を身にまとう。だから強い。
かつては一番下の帯同士。上の帯にただついていくだけでした。
6年後の今年
年月を重ね、意識し合い、競争したり助け合ったりしながら、皆を引っ張る存在へと成長しました。
何事にも代えがたい、成長の軌跡です。
余談ですが、早朝、私が各部屋に稽古中止を伝えに行くと、ザワザワ忙しなく支度をする音や廊下を急ぐ音がする中で、一箇所だけドアも閉まり、シーンと静まり返っている部屋が1つだけありました。
部屋に入ると、皆、大の字になってグウスカ寝ているではないか。
他でもありません、黒帯の部屋です。
後から聞いた話だと、どうやら目覚ましが鳴らなかったそうです。
まあ、褒められたことではありませんが、これがなんとも不思議な感覚で、「彼らなら仕方がない」そう思えてしまうのです。
余裕があるというか、図太いというか・・・。
そう、彼ら黒帯がそうなら仕方がない。
さて、今年も程よい余韻が今でも残る、そんな中身の濃い良い合宿が行えたことは嬉しいかぎりです。
いつも快適な環境を提供くださる「森の家 久野屋」さん。
バスを手配してくれる「ニュー埼玉ツーリストの中島代表」
安全運転をしていただいた「埼玉観光株式会社」さん。
ご理解とご協力くださるご父兄の皆様。
頑張った生徒達。
合宿が無事に成功に終えたのも皆様のお陰です。
ありがとうございました。
来年はオリンピックの影響があるのかないのか!?
多少の不安はありますが、また一年経っていったいどんな成長を見ることが出来るのか、今から楽しみでなりません。
是非、ご期待ください。
ワールド大山空手東京練馬 高橋真次
TAGS: 夏合宿・大人・子供・感謝・成長・経験・自信 | 2019/09/20
« 2019夏合宿 2日目後半 ビデオ判定 »
コメントを残す