2023 特別護身講習×発表会《発表会初,中級編》
人や景色がすっかり冬めいた季節は、何処か自然と体は力むし焦燥感に駆られる気がして落ち着かない。
そんな忙しない時期の久しぶりの講習&発表会となれば、ソワソワは更に増し不安と期待が体の中で競い合う。
12月3日、日曜の午後は日差しは強かったが風は冷たかった。
この会場を使うのは3度目で、前回は2019年の東京練馬支部内戦。
2019年は秋の全日本大会の開催が無かったこともあり、夏と冬で2度支部内戦を行っていた。
あれから4年の歳月が経ち記憶はあてにならないようで、駐車場から会場のある建物、そこからのエレベーターの位置、トイレや更衣室の場所など記憶にはもう無かった。
一番驚いたのは、会場が思いのほか狭かったことだ。
記憶の感覚では2倍は広い会場を想定していた。
何故だか判らないが、他の黒帯も同じことを言っていたので何か原因はあるのだろう。
さて、スペシャル護身講習会×発表会、本番が始まった。
会場には生徒60人と護身講習に一緒に参加する生徒のご家族や友人が20人、そして多数の見学者。
その一言に尽きる。
先ずは発表会から。
白帯と青帯が発表会の先陣を切った。
構えから突き、それから膝蹴り。
その後、青帯は型。
大人相手にテイクダウン。
そして最後に板を割った。
今回は昇給審査後と言うこともあり、青帯は型を覚えていない子も多くいた。
だが、最後まで出来る範囲で出来ていた。
白帯は入会して間もないにも関わらず参加してくれた。
経験(結果)の変化で成長と自信を掴むことが出来る。
稽古開始直後でわからない事だらけだったと思うけど、わからない事だらけでの経験は今しか出来ないこと。
こうして参加してくれるのは本当に嬉しいことで、私含めて皆が彼ら白帯のお陰で得られる経験もまた今しかない貴重なもの。
互いに感謝、尊敬出来ることは素晴らしいと思う。
続いて黄帯。
残念ながら画像があまり無いのだが、型から技の攻め受け、テイクダウンに板割りと内容は白青の初級とあまり変わらない。
だけど、そこはやはり経験を積んでいる中級者達。
彼らの振る舞いは自信と共にやらねばいけない事を理解した上で、この機会に大きな自信を掴もうとしているかのような力強さがあった。
黄帯で面白かったのは、青帯同様にやはりほんの最近黄帯を取得した4年生の女子がいた。
当初は青帯と一緒に青帯の型をやってもらうつもりだった。
ただ、彼女が最初に黄帯クラスに参加した時に試しにいきなり黄帯の型をやらせてみた。
すると、十分皆と一緒に出来たのだった。
勿論、新たな立ち方や技がありそれらの細かいところは出来ないが、だからと言って動揺する素振りもなく、出来る事をしっかりやっていた。
これ、正に経験を積んだ者だけが行える経験を使った稽古の仕方。
恐らく見ている人で彼女が黄帯初心者と気付いた人はいないと思う。
本当に素晴らしかった。
もう一つ。
これも型でのコトなのだが、前方の子が間違ったことを後ろにいる皆が真似てしまった箇所があった。
「あちゃ~」と思ったが、その後の振る舞いが素晴らしかった。
間違えに気付いた数名がそれをチカラに変えて普通にこなすよりも立派な振る舞いを取れていた。
人の真似は誰でもしてしまうものだと思う。
仕方無いとは言いたくないが、やってしまったものは仕方なくそれを起点に心の動揺までは良しとして、行動に悪影響が出るのは避けたいところ。
そこに来て彼らは逆にチカラに変えるという最高の態度を見せてくれた。
ある意味、真似した事、失敗した事がプラスとなった良い例だと思う。
さあ、オレンジ帯。
彼らもまた型から入り、攻め受け、テイクダウンから板割りを行った。
今回の発表会では、白帯からオレンジ帯まで同じような内容にすることで技や態度の変化をお見せしたかったからだ。
オレンジ帯になると更に安心感のようなものを感じとることが出来た。
黄帯とオレンジ帯の生徒によくあることだが、この手のイベントに参加するか否かをずっと葛藤するということ。
中級者になるとやらなきゃいけない事と出来ない事に気が付く。
だから迷いや葛藤が一番強く表れるのが中級者。
ある意味成長の通過点だけに、ここを乗り越える経験は是が非でも掴んで欲しいところ。
今回も3人の生徒がずっと悩んでいた。
が、3人共結果的に参加表明をして見事に本番をやり切った。
「経験した」という自信と「やれば出来た」というダブルの自信を掴むことに成功したのは、その後の通常クラスに来た道場に入る瞬間でわかった。
子供の葛藤はご家族も苦しいところだと思いますが、ご協力に感謝しています。
さて、今回は発表会の模様を初,中級とお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
感想やご要望などコメントいただけると嬉しいです。
次回は上級編をお伝えします。
お楽しみに!
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