2024 表彰
先日行われたTN祭では今年活躍した生徒達を表彰しました。
いつも頑張っている生徒達全員、それからご協力いただいている保護者の方々のお陰で道場に通う皆が貴重な経験を掴む事が出来います。
良し悪し含めた全ての大切な経験をなるべく生徒全員で共有してきたつもりです。
皆が行う行為は皆が行う可能性があるー。
それならば、皆で共有することで人の気持ちが理解出来るようになるだろうし、人が行う行為に対してただ結果だけで善悪を判断するのではなくて、そこに至るまでの経緯や理由等、多角的且つ客観的な捉え方が出来るようになる気がします。
理解を示す、もしくは示そうとする余裕があったほうが人として豊かな気がします。
そうして人を思いやることは自分を大事にすることに繋がると思うのです。
今回の受賞も皆の協力あってのものです。
皆で称え合い、皆で分かち合うことが大事だと思います。
さて、前置きが長くなりましたが各賞の説明と、受賞理由を解説しようと思います。
受賞者の自信と皆の今後の目標になれば嬉しいです。
先ずは黒帯
なんと言っても黒帯は我々ワールド大山空手東京練馬の象徴でもあり皆の目標です。
彼らの活躍、リードなくして道場は成り立ちません。
今回参加出来なかった黒帯も含めて、私からも感謝を伝えたいです。
どこに出しても胸の張れる自慢の黒帯達です。
ありがとう。
そんな黒帯の中でも特に目立つ活躍を見せた二人には今回「特別賞」を授与しました。
二段 J (写真右)
彼は道場立ち上げ当初の2006年から18年間私と共に稽古を続けています。
彼の存在があるからこそ、合宿や大会等のイベントが成り立つのです。
ありがとう。
初段、中学3年生 A(写真右)
各イベントで黒帯は大活躍ですが、中でも彼女の働き、積極性は群を抜いていて私も彼女にはかなり助けられました。特に10月の全日本大会ではウチの主催ではないのにも関わらず、気が付けば彼女が大会運営での潤滑油の如く足らぬ経験のスタッフ達をサポートし且つ円滑に順応する適応能力には関心しました。
次は「ブービー賞」です。
賞の名前が適切かどうかはわかりませんが、今年一番私に怒られた二人が受賞しました。
流石にあまり褒めらた賞ではないので、ここでは詳細は明かしませんが、誰よりも怒られたということは、誰よりも怒られる人の気持ちがわかるということです。
それに、彼等の失敗のお陰で皆が勉強出来ている、正に経験の共有です。
TN祭では受賞者を発表する前に皆に聞いたところ、皆が瞬時にこの二人を言い当てていましたね。
皆が皆をよく理解出来ているということです。
さあ、ここからは躍進賞の発表です。
7級、年長 S
初級者の中で唯一の受賞です。稽古中に自身の技や人への指摘を大きな声で出来る生徒は多くいます。ただ、彼女はまだ年長にも関わらずそれを常に続けることが出来ています。そんな積極的な言動、姿勢は既に癖となり着実に彼女の自信に繋がっています。今では周りの影響を受けることなく、自分のチカラで技を決められうようになりました!
5級、小学3年生 J
「稽古の仕方は理解しているが、出来ない自分も知っている」そんな中級者特有の難題に彼もずっと苦しんでいました。稽古に足が向かないときもありました。組手をすれば慌てるばかりの防戦一方でした。でも、今年彼は自分の才能に気が付いたようです。課題と向き合い一歩一歩着実に実力をつけることが出来ます。それはこのTN支部の中でも随一かも知れません。彼の組手は前に前に闘牛の様な戦い方に変身を遂げています!
5級、小学4年生 M
昨年まではただ何となく稽古に参加している印象でした。イベントも全く参加してこなかった彼女ですが、5級を目指すころから見違えるほど稽古への姿勢が積極的になり、イベントも挑戦出来るようになりました。極めつけは全日本大会前に行った特別講習です。型か組手のどちらか一方に参加する生徒が多かった中で彼女は迷いなく両方挑戦していました。もともと得意だった「落ち着き」に自信の余裕が加わりました!
5級、小学5年生 Y
大人しい性格ですが、決して物事に対して消極的ではありません。むしろ積極的なリーダーシップも得意です。イベント事にもすんなり挑戦出来るのも強みです。昨年の全日本大会では前日から真っ青な顔をしていました。今年も緊張はしていたようですが彼自らが落ち着くよう自分に言い聞かせている様子でした。経験を信じているのだと思います。普段の稽古でも慌てそうなとき、動揺しそうなときに積極的に真っすぐ前を向き構えを決めようとする姿勢はとても逞しくて格好良いです!
5級、小学4年生 T
今まで合宿や大会、講習会とあらゆるイベント事に挑戦してきました。ですが大分葛藤していていました。今年は葛藤が全くなくなりました。普段の稽古もそんな自信が溢れていて堂々とした態度が目立つようになりました。積極的な発言や行動が功を奏して、組手や型での要点を捉えるのがとても上手くなりました。葛藤しない潔さは経験を掴むうえで重要な才能です。小学4年生で大きな成長を遂げる生徒は多くいます。彼はその代表格です!
5級、小学3年生 Y
彼もまた昨年までは何となく稽古に参加している感じでした。転機が訪れたのは今年の合宿です。それまではイベント事への参加も消極的で、普段の稽古でもオドオドしている印象が強かったです。合宿で見事に変身しました。それ以降は何事にも積極的に参加して、普段の稽古でも意欲的に発言したり周囲と競争出来るようになっています。来年は4年生。大きな成長を遂げる準備は万全です!
5級、小学5年生 Y
入会当初から「誰よりも機敏に動く」ことを継続中です。一方で組手は誰が相手でもガツガツ行くしか出来ませんでした。声を出すのも苦手でした。彼女には「選好み」や「一辺倒」そんな印象がありました。でも今年「どんなことにでも挑戦する」こと自体に拘りを持てるようになりました。普段の稽古でも目立つ存在となりました。全日本大会では課題だった「大きな声」の壁を見事に乗り越えました。TN祭では更にパワーアップを図っていました。素直さと頑固さの両方を得た今、いつも見せる笑顔には自信がみなぎっていて格好良いです!
4級、小学2年生 Y
昨年の全日本は準優勝。今年のTNカップと全日本は優勝で見事2冠に輝きました。そんな輝かしい成績の裏で彼には葛藤がありました。組手の怖さです。稽古では良く泣いていましたっけ。稽古に来るのも嫌な時もありました。でもよく乗り越えて素晴らしい結果を手に入れることが出来ました。優勝以外にも自信を掴む事が出来たのが大きいです。自信が背中を押して「課題と向き合う努力」が出来るようになりました!
4級、小学5年生 K
たまに競争したりチカラを出せる生徒は山ほどいます。でも彼女は上級クラスにおいて常に一番速く動き、技のスピードも一番です。周りへの指示、リーダーシップもまた常に出来るようになりました。今年一年通して高い意識を維持出来たのはとても素晴らしいことです。積極性と忍耐力の才能があり、高い意識の安定感は生徒の中でも群を抜いています!
4級、大人 Y
今までコツコツと安定した稽古、挑戦、活躍をしてきましたが、今年の春先にそのリズムは突如崩壊しました。しかし夏の合宿で見事に復帰を果たすと、講習会、全日本大会、それからTN祭と確実に以前にも増して成長しました。組手講習では、生徒の中でYさんの組手内容が一番良かったです。困難を乗り越えた先での行動は確実な成長をもたらすことを証明してくれました!
3級、小学4年生 H
思い返せば2020年、道場ではオンライン稽古を行いました。その時に全て録画して丁寧に稽古していたのが当時まだ年長の彼でした。今でもほぼ全てのイベントに挑戦して経験と自信を掴む才能に溢れています。昨年の合宿ではアタフタしていましたが、今年は堂々とリーダーをやってのけました。TNカップは優勝して、全日本大会では昨年の極度に緊張した表情が嘘のように今年は落ち着きを放ち見事準優勝を勝ち取りました。2024年、組手で一番成長したのは彼です!
3級、小学6年生 A
今年の全日本大会、上級者の型で優勝しました。強豪ひしめく上級者にあって優勝は大したものです。合宿では女子のリーダーとして活躍しました。昨年は普段の稽古で集中力がある時ない時と差が激しく態度にもよく出ていました。ですが今年は我慢を覚えて安定した力とリーダーシップを発揮してくれました。動じない才能は経験で掴んだ自信が加わるり安定感抜群となりました!
さて、続いては優秀賞の発表です。
優秀賞の基準は今年のイベントに全て参加した生徒を対象としました。
今年は先ず春先に最高師範による講習会がありました。
ですが、まだマスク着用で稽古していた時期ですので、今回は対象から外させていただきました。
ですので、5月開催のTNカップ、7月に行った夏合宿、10月開催の全日本大会前の講習会。こちらは組手と型の2種目がありました。全日本大会でどちらか一方に参加する生徒の多くは、自身が出場する種目のみの参加が多かったです。
ですが、大会出場種目に関係なく組手と型の両方きっちり挑戦する生徒も実際にはいました。ですので「その生徒達はしっかり称えてあげたい」との思いから対象を組手と型の両種目出場者としました。
それと全日本大会。
全日本大会は、高校生以上の男子と女子の小学5年生以上は型のみそれ以外は組手と型の両方が対象です。
私は「経験を大事に」と生徒達と接しています。
経験は行動から得られるもの。
行動は人が行うことです。
つまり人の気持ちがわかる。
それに経験から想像と読みが出来る。
それと、多くの経験量により、挑戦が楽に感じることが増す。
胸を張るには一番手っ取り早いやり方だと思いますし、自信を掴むには必ず必要だと思います。
特別賞として称える生徒は、やはり全て経験しているだけあって受賞者全員に共通して言えるのは、皆が着実な成長を遂げているのは言うまでもありません。
皆、自然に掴んだ自信が自然な堂々とした姿にさせています。
無駄やムラも無い着実な自信は、まるで樹齢1000年を超す大木のように強靭でいて格好良い!
受賞者は6名です。
6級、小学1年生 J
いつもハキハキしていて格好良い。クラスでもとても積極的なリーダーです。
6級、小学1年生 K
昨年から全てのイベントに挑戦しています。葛藤しない強さは普段の稽古でも発揮されています!
5級、小学5年生 M
今年の合宿参加はだいぶ葛藤していました。ですが、結果的に参加するとその後の態度は素晴らしくて常に堂々としています。葛藤に勝利出来たのは今までの経験のお陰でしょう。自分を大事にすることに見事繋げました!
3級、小学6年生 S
数年前まではいつも自信なさげで稽古に来ていました。ですが、コツコツと経験を積み上げていきました。今年の全日本大会では組手で優勝、型は準優勝でした!
3級、中学2年生 A
ハードな運動部ですが、コンスタントに稽古に来ています。イベントを全て参加するだけでも大したものですが、常に率先してリーダーシップを発揮しています!
初段、高校2年生 T
今年の全日本大会では黒帯型優勝です!他に何か言う必要があるでしょうか。立派です!
さて、いよいよ2024年、MVPの発表です!
見事MVPに輝いたのは、3級、小学6年生のS君です。
彼の受賞に迷いは全くありませんでした。
稽古態度に大会での戦績、いう事ありません。
現在道場では週末だけ稽古に参加する生徒は少なくありません。
実は、彼は週末のみの稽古をずっと続けています。ともすると、稽古の参加日数を心配する方もおられますが、大事なのは内容とイベント参加の経験です。彼の成長が答えです!
おめでとう!
さて、如何だったでしょうか。
受賞者の皆、改めておめでとうございます!
年間の表彰は今年を振り返る意味でも重要なイベントだと思いました。
その中で、やはり経験を大切にしている生徒は成長しやすいです。
前にも書きましたが、恐らく皆成長はします。
ですが、それに気付けるかどうかが自信を掴む分かれ道だと思います。
特別なイベント事への挑戦は印象に残り成長と言う名の変化を把握するには重要です。
今回受賞した生徒達を見ても、特に合宿参加による影響は絶大と言えます。
さて、初めての試みのTN祭と表彰式でした。
皆が賞を目指して時には競い、時には助け励まし合い、結果的に皆の成長に繋がるきっかけになったら嬉しいです。
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