審査物語2021 初夏 / 中学生編
前回、小学生が審査を上手く使って成長していく姿を話しましたが、今回は中学生。
先ずは、ある上級者の話。
今まで大会や合宿、発表会とあらゆるイベントに参加してきました。
「目の前のチャンスを逃さない」という才能の持ち主です。
逆に弱点は、その掴んだ経験を野放しにする、ということ。
経験を掴むことが得意だからこそ、何処かで整理整頓しないと、まるで物で溢れかえった机のように頭の中がゴチャゴチャになるわけです。
結局、やることをやってないから動揺して、正しい判断と行動が出来なくなるってことが良くないのだと思います。
それは、発言にも表れていて、たとえ答えが合っていても、もしくは、誰もが知っているであろう簡単な答えでも、モゴモゴと、何を言っているのかわかりません。
ただ、焦る、動揺する、ということは「やるべきことはわかっている」ってことですよね。
結果的に審査では、全ての課題は出来ませんでした。
ただ、審査を終えて、課題が漠然から明確に変わったと思います。
バッチリ決めた型や技はいくつもありました。
発言もとても良かったです。
審査に向けて「課題と向き合えた」という自信の表れではないでしょうか。
もう一人。
数か月前に入会した中学生がいます。
初めての審査。
中学生ともなると、照れや何やらありそうですが、兎に角、一生懸命稽古出来るのが良い所。
審査も普段通りに一生懸命やっていました。
審査の最後に、突然皆の前で1人で型をやらせてみました。
「えっ、マジ??」
こんな声や表情があってもおかしくない状況だと思います。
ですが、一切気が緩むことなく普段と同様に、一生懸命型を披露しました。
型を終えた後、周りの生徒に「どうだった?」と感想を聞いてみました。
真っ先に「格好良かったです!!」と、小学校低学年の子が答えました。
細かい「ああだこうだ」も大事ですが、小学生が中学生を見て単純に「格好良い!!」って素晴らしくないですか。
良い手本と自信になったと思います。
さて、2回に渡り、子供達の審査での活躍をお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。
因みに、大人もちゃんとあります。
ただ、3回続けてはちょっとしつこいと思いましたので、また今度。
審査は課題を再認識できる場です。
ダメなところに気付く場でもあるし、出来たことを知る場でもあります。
それは自分の事も他人の事も。
チャンスを与えれば、それに答えてくれる生徒がいることに感謝です。
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