今年最後の審査《初級編》
師走の名に相応しく慌ただしい12月を迎えている。
3日の特別護身講習×発表会から、8日のオーストラリア留学生への講習、そして17日、これが今年最後の審査は今年最後のイベントにもなった。
この季節らしく冷たい北風が吹く中、多くの生徒が更なる自信と成長を求めチャレンジした。
大体私が見る審査は、初級は1時間ほど、中級は1時間半~2時間で上級者になると3時間を超える。
ただ、今回は初級で1時間半掛かってしまったのだ。
上手く事が運ばなかったからに他ならない。
人数もそれなりに集まり、しかもその殆どが幼年か1年生。
このくらいの年の子は特に空気や雰囲気に敏感で、周りがダメなら皆ダメになりやすい。
皆が足を引っ張り合い、1人だと出来ることでさえ出来なくなってしまう。
この子達の歳と低い経験値の場合は上手く行かない、周りの真似をしてしまうのはある意味仕方がない。
ただ、だからと言ってそこを肯定するのもまた意味がない。
一先ずは「1人、自分のチカラでやるのは難しい」と言うことが理解出来ればそれで充分だと思う。
勿論、普段の稽古でも勉強しているが、やはりここは審査という特別な場だからこそ強く印象に残るというもの。
もう一つ。
審査は課題に対してどのくらい出来ているかにより合否が決まる。
これが基本には間違いない。
ただ、これは私の判断だしやり方ではあるけど、長く同じ帯を締めて暫く成長が見られない場合は、もう稽古の空気や帯の色、稽古に慣れ過ぎている。
特に彼らの様な幼い子は意識を変えたり高い意識を持つことは困難で、ここは環境を変えることが必要と判断する。
その場合は、帯を変えることで半ば強制的に意識改革をさせて課題を出来るようになる事を見込む事は私はありだと思っている。
勿論これは初級だから出来ることだけれどね。
経験を積み成長の仕方、自信の掴み方を知っている中級以上には通用しない。
結果的にどう成長に結びつけるか。
これが大事だと思っている。
審査は合否を判断する条件と言うのが理想かも知れないけど、私は審査も大会もイベントは使いこなせばよいと思っている。
生徒は十人十色。
となれば、成長の仕方、審査の使い方もまた皆同じでなくてよいだろう。
さて、今回の審査では、そんな初級の生徒達を中級以上の生徒はとても暖かい目で見てくれていたのが印象的だった。
これは、中級以上の生徒も昔同様な心境を経験しているからだ。
同時に、彼等は現在の自身の成長ぶりを初級の子達のお陰で実感出来るのも大きいところ。
こんな、人の気持ちがわかる、思いやり有りの縦の関係ってそこに感謝や尊敬も関連するわけで、良い教育環境を形成する上でとても重要だと思っている。
初級の生徒達は難しい時となったかも知れないけれど、今回はそれで良いんだ。
今回の経験があるからこその心境、態度の変化に気が付けるというもの。
これが成長。
それが自信。
ガンバレ!!!
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